こんにちは。静岡市葵区呉服町の矯正歯科、ブライフ矯正歯科・院長の平塚です。
治療例のご紹介です。
成人女性で、主訴は「でこぼこと歯ならびの中心のずれを治したい」とのことで治療を行いました。
初診時の状態では、右上の2番目の前歯が内側に入り込んでおり、上顎の歯ならびの中心が大きく右にずれてしまっていました。
また、下の前歯についてはガタつきがある状態です。
このように叢生(そうせい、でこぼこのこと)が著しい場合、どうしても歯磨きがしづらく虫歯や歯周病になるリスクが非常に高い状況です。
右側の噛み合わせが、下顎を基準にすると上顎の歯が全体的に前にずれており、上顎の中心を左にずらすためには以下の2つの方針が考えられます。
・左上の小臼歯を抜歯する
・左上の奥歯を後方に移動させる
今回は患者様のご年齢を考慮し、なるべく歯を抜きたくないという希望もありましたので、歯を抜かずに左上の奥歯を後方に移動させる方針としました。
治療については審美的な治療をご希望されましたので、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)を使用し治療させていただきました。
主訴:でこぼこと歯ならびの中心のずれが気になる
診断名:叢生
年齢:67歳
治療に用いた主な装置:マウスピース型矯正装置(インビザライン)
抜歯部位:非抜歯
期間:24ヶ月
費用:総額¥990,000(税込¥1,089,000、補綴費用は別途)
リスク、副作用:歯磨きがわるい場合には、虫歯や歯肉炎が進行することがあります。 矯正治療中顎の関節に音がする、痛くなる、口が開きにくくなる、といったような症状が出ることがあります。 体質により金属アレルギーを引き起こす事があります。治療後、知覚過敏や痛みなどが出たり、吸収された骨が再生しなくなることがあります。歯肉が退縮して歯が長く見えたり、歯と歯の隙間が広くなったりすることがあります。
(未承認医薬機器の使用について)
当院で使用しているマウスピース型矯正装置(インビザライン)は米国アライン・テクノロジー社の製品であり、インビザライン・ジャパン社を介して入手しております。
インビザラインは海外の工場で製作されるため、日本の医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていません。薬機法の対象外となるため、医薬品副作用被害者救済制度の対象とならない場合があります。日本国内にもマウスピース型矯正装置として薬機法の承認を受けている装置は存在します。
なお、インビザラインは1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けています。FDAは日本の厚生労働省に似た役割を持っている、食品や医薬品を取り締まる公的行政機関です。
マウスピース型矯正装置について、ご不明点がございましたらご相談ください。
治療後は、左側の噛み合わせのずれが改善し、それに伴い上顎の歯ならびの中心が下顎と一致しています。
そして叢生が解消され滑らかな歯ならびになっており、清掃性も大幅に向上したと思われます。
内側にあった右上2番目の歯は適切な位置に移動しており、色調や形態を回復させるためにセラミックにて補綴(ほてつ、被せもの)を行い見た目の非常に満足いく仕上がりとなりました。
治療開始時のご年齢は67歳ではありましたが、問題なく歯の移動を行うことができました。
術前の歯茎の状態が良好だったことが、良好な治療結果を得られたことにつながっています。
矯正治療は若年者にしかできない、今からやるのは遅すぎるのでは、と思われている患者様もいらっしゃるかと思いますが決してそのようなことはありませんのでご安心ください。
通常であれば抜歯を提案されるような噛み合わせでも、当院では非抜歯で行うことが可能な場合も多くあります。
歯並びでお困りの方は是非ご相談ください。