これから治療を始めたい方のなかには「20代になってから矯正歯科治療を始めるのは遅すぎるのではないか」と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、矯正歯科治療は年齢に関係なく始められるものであり、20代ならではのメリットもたくさんあります。
この記事では、20代で矯正歯科治療を始めるメリットや治療費用、期間、注意点などを詳しく解説します。これから矯正歯科治療を考えている方は、ぜひこの記事を読んで治療に関する不安や疑問を解消してください。
ブライフ矯正歯科 院長
平塚 泰三(ひらつか たいぞう)
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業後、1年間の研修医を経て東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面矯正学分野に入局。大学院を修了し歯学博士を取得。関東を中心に複数の歯科医院にて矯正担当医として勤務。2021年11月に静岡県静岡市にてブライフ矯正歯科を開業。正しい矯正歯科治療を適正な治療費で提供するように努めている。日本矯正歯科学会認定医。
矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。
一般的な治療期間:2年から3年、一般的な通院回数:20回~30回
矯正歯科治療の一般的なリスクと副作用:痛み ・口腔内不潔域の拡大と自浄作用の低下・歯根への影響(歯根の短小、歯の失活、歯肉退縮、歯根露出、失活歯の歯根破折)・顎関節症状・後戻り·加齢による変化・骨癒着
20代の矯正歯科治療は遅くない!
結論として、20代で矯正歯科治療を始めるのは全く遅くありません。
むしろ、大人になってから矯正治療を行うことで得られるメリットも多くあります。
20代は社会に出て生活が安定し、治療に集中しやすい時期です。
さらに、歯や顎の成長が完了しているため、治療計画が立てやすいという利点もあります。
20代で矯正歯科治療を始めることは、自分の将来に対する有益な投資といえます。
治療のタイミングを逃さず、健康で美しい歯並びを目指しましょう。
20代で矯正歯科治療を始めるメリット
20代で矯正歯科治療を始めることには、さまざまなメリットがあります。
ここでは、20代で歯科矯正を始めるメリットを詳しく見ていきましょう。
治療にきちんと向き合える
20代は、子どものころとは違い、治療へのモチベーションが高いため、きちんと向き合うことができます。
矯正歯科治療について調べているということは、すでに治療への強い関心をお持ちのことでしょう。
また、20代は職業的にも安定し始める時期であり、定期的な通院や治療のための時間を確保しやすいです。
自分のライフスタイルに合わせて治療を計画することで、無理なく矯正歯科治療を続けることができます。
見た目のコンプレックスを解消できる
20代は、就職活動や人間関係を築くうえで、第一印象が重要な時期です。
歯並びが整うことで、笑顔に自信が持てるようになり、周囲の方とスムーズにコミュニケーションをとることができます。
また、自信を持って話せるようになれば、プレゼンテーションや商談など、仕事で求められる場面でも力を発揮できるでしょう。
歯並びのコンプレックスから解放されることは、単に見た目が変わるだけでなく、心の状態にも大きな影響を与えるといえます。
治療計画が立てやすい
20代は、歯や顎の成長が完了しているため、治療計画が立てやすいことがメリットの一つです。
成長期の子どもと違い、歯の動きを正確に予測し、治療期間や方法をより詳細に計画できます。
治療計画が明確であるため、スケジュール調整もしやすく、忙しい毎日のなかでも無理なく治療を継続できます。
健康的な口腔環境を手に入れられる
矯正歯科治療は、歯並びを整えるだけでなく、健康的な口腔環境を手に入れるための第一歩です。
歯並びが整うことで、歯と歯の間の隙間が減り、、歯磨きがしやすくなります。
これにより、虫歯や歯周病のリスクが減少し、健康的な口腔環境を維持することにつながります。
また、歯が正しい位置にあることで、歯ブラシやデンタルフロスが歯の根元まで届きやすくなるので、歯周病予防にも効果的です。
さらに、口臭の原因となる食べカスが残りづらくなり、口臭の予防や歯茎の健康維持にもつながります。
将来的な歯の喪失リスクを軽減できる
歯並びが悪いと、噛み合わせが合わず、歯に過度な負担がかかることがあります。
また、歯磨きがしづらいことによって将来的な歯周病のリスクが高く、歯を失ってしまう可能性もあります。
矯正歯科治療によって噛み合わせを改善するとともに、歯磨きがしやすい環境を獲得することで、歯や歯周組織への負担を軽減することができます。
結果として、歯の寿命を延ばし、健康な歯を長く保つことにつながるのです。。
適切な噛み合わせは、食事の際の咀嚼効率を向上させるので、消化機能の改善も期待できます。
20代で利用できる矯正歯科治療の種類とその費用目安
20代で利用できる矯正歯科治療にはさまざまな種類があります。
それぞれの治療法の特徴と費用目安は、以下の通りです。
表側矯正
表側矯正は、最も一般的な矯正歯科治療法で、歯の表面にブラケット(歯に接着する小さな金属やセラミックの固定装置)を装着してワイヤーで歯を動かす方法です。
表側矯正は、多くの症例に対応でき、治療効果が高いことが特徴です。
費用目安
表側矯正の費用は、一般的に60~130万円程度です。
治療期間や使う装置によって費用は変動しますが、ほかの治療法に比べて手頃な価格で治療を受けることができます。
費用には診察料や調整料も含まれることが多いですが、詳細はクリニックごとに異なるため、事前に確認が必要です。
治療開始前に必ず見積もりを取り、納得したうえで治療を進めましょう。
表側矯正はこんな方におすすめ
以下のような特徴に当てはまる方は、表側矯正がおすすめです。、
- 予算を抑えたい方
- 目立つ装置に抵抗がない方
表側矯正は治療効果が高く、さまざまな歯並びの問題に対応できるため、幅広い方に適しています。
金属製や樹脂製、セラミック製などブラケットの種類が選べるため、見た目の好みに応じて選択できます。
また現在ではワイヤーの種類も、表面に白いコーティングを施した目立ちにくいワイヤーを選択することも可能です。
裏側矯正
見た目に配慮したい方におすすめなのが、裏側矯正です。
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを装着するため、外見を気にせず矯正歯科治療を進めることができます。
仕事や日常生活で矯正装置が気になる方にとってうれしい選択肢であるといえます。
費用目安
裏側矯正の費用は、110~180万円程度と表側矯正よりも高額な傾向があります。
しかし、自分の歯に装着された矯正装置が見えてしまうことが気になる方にとっては意味がある治療法です。
裏側矯正が高額な理由として、技術的に難易度が高く、装置の製作にも高度な技術が必要であることが挙げられます。
治療開始前にしっかりとカウンセリングを受け、納得のいく説明を受けることが重要です。
裏側矯正はこんな方におすすめ
以下のような特徴に当てはまる方は、裏側矯正がおすすめです。
- 見た目を気にせず治療したい方
- 仕事柄、見た目が気になる方
装置が外から見えないため、外見が特に重視される状況に置かれることが多い方にとって最適です。
また、スポーツをする方や楽器を演奏する方にも適しています。
装置が舌側にあるため、外部からの衝撃にも強く、安全性が高いです。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は、上の歯の裏側と下の歯の表側にブラケットを装着する方法です。
この方法は、見た目の良さとコストのバランスを取りたい方に適しています。
費用目安
ハーフリンガル矯正の費用は、80~150万円程度です。
上の歯は裏側、下の歯は表側に装置をつけるため、比較的費用を抑えながら、見た目の影響を少なくできます。
費用に関しては、治療内容や期間に応じて変動するため、事前に詳細な見積もりを取ることが重要です。
ハーフリンガル矯正はこんな方におすすめ
ハーフリンガル矯正は、費用を抑えたいけど見た目も気にしたい方におすすめです。
特に上の歯が気になる方にとっては、装置が目立ちにくく、仕事やプライベートでも自信を持って過ごせるというメリットがあります。
また、治療期間中の口腔内の快適さも確保されます。
見た目の改善とコストパフォーマンスを両立させたい方にとって、ハーフリンガル矯正は理想的です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを使って歯を動かす方法です。
装置が目立ちにくく、取り外しができるため、人気があります。
表側矯正や裏側矯正、ハーフリンガル矯正は、食事中も装置を取り外すことはできませんが、マウスピース矯正は、取り外して食事できるのが特徴です。
治療期間が長くなる傾向がある、と一般的に言われてはおりますが、当院においてはワイヤー矯正よりも早く終了することがほとんどです。
費用目安
マウスピース矯正の費用は、全体矯正で70~100万円、部分矯正で20~50万円程度です。
治療期間や使う装置によって費用は変動します。
費用には診察料や調整料も含まれることが多いですが、詳細はクリニックごとに異なるため、事前に確認が必要です。
マウスピース矯正はこんな方におすすめ
以下のような特徴に当てはまる方は、マウスピース矯正がおすすめです。
- 治療時にできるだけ目立たない装置を希望する方
- 取り外しができる矯正方法を求めている方
- 痛みに弱い方
- 自己管理能力が高い方
装置が透明で目立たないため、仕事や日常生活で見た目が気にならない点が魅力です。
ただし、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があるため、自己管理能が適切にできなければ治療が成功しないため注意が必要です。
20代での矯正歯科治療にかかる期間
20代での矯正歯科治療にかかる期間は、一般的に2〜3年程度です。
治療の難易度や個々の歯並びの状況によって異なります。
成人の場合、抜歯が必要になることもあり、その場合は治療期間がやや長くなる傾向があります。
また、治療への取り組み方によっても期間が影響を受けることがあるため注意したいポイントです。
治療期間中は定期的な通院が必要であり、通院回数や期間は治療法によって異なります。
治療計画を立てる際には、歯科医師と十分に話し合い、自分の生活スタイルに合わせたスケジュールを組むことが重要です。
20代で矯正歯科治療を始める際の注意点
20代で矯正歯科治療を始める際には、いくつかの注意点があります。
これらのポイントを押さえることで、治療をスムーズに進めることができます。
以下からは、20代で矯正歯科治療を始める際の注意点について、詳しく見ていきましょう。
抜歯の可能性が高くなる
成人の場合、スペースを確保するために抜歯が必要になることがあります。
特に、歯並びが乱れている場合や顎が狭い場合には、抜歯を行うことで効果的な治療が可能です。
抜歯については、事前に歯科医師としっかり相談し、納得のいく治療計画を立てることが重要です。
抜歯後のケアや治療中の経過についても、事前に確認しておきましょう。
治療中は虫歯や歯周病になりやすい
矯正歯科治療中は、装置の周りに食べ物のカスがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
そのため、治療中は通常以上に丁寧な口腔ケアが必要です。
歯科医師の指導に従い、正しいブラッシングや歯間ブラシ、デンタルフロスを使うことを心がけましょう。
また、定期的な歯科検診を受け、口腔内の健康状態を常にチェックしてもらうことも大切です。
マウスピース矯正であれば、装置を外して食事や歯磨きができるため、衛生的に矯正治療を進めることができます。
自分に合った歯科クリニックを選ぶ
矯正歯科治療は数年といった長期間にわたるため、信頼できる歯科クリニックを選ぶことが重要です。
治療経験が豊富で、最新の治療技術を取り入れているクリニックを選ぶことで、安心して治療を進めることができます。
また、クリニックの雰囲気やスタッフの対応も重要なポイントです。
複数のクリニックで相談を受け、比較検討することをおすすめします。
治療方針や費用、通院の利便性など、総合的に判断して最適なクリニックを選びましょう。
ライフイベントから逆算して治療を考える
20代は、就職や結婚、出産など、さまざまなライフイベントが重なる時期でもあります。
矯正歯科治療を始めようと考えている方は、こうしたイベントに影響がでないよう、治療計画を立てることが重要です。
特に結婚式や重要な仕事の商談など、特別なイベントが控えている場合には、治療期間や装置の見た目などを考慮して計画を立てると良いでしょう。
また、治療期間中の通院スケジュールや生活リズムも考慮し、無理なく治療を進められるよう、歯科医師とよく相談することが大切です。
20代からの矯正歯科治療はメリットが多い!
この記事では、20代で矯正歯科治療を始めるメリットや治療費用、期間、注意点について解説しました。
20代で矯正歯科治療を始めることは、遅すぎるどころか多くのメリットがあります。
見た目の改善はもちろん、健康的な口腔環境の維持や将来的な歯の健康リスクの軽減など、多くの効果が期待できます。
静岡でこれから矯正歯科治療をお考えなら、ブライフ矯正歯科までご相談ください。
お客さま一人ひとりに合わせた最適な治療方法をご提案します。
20代の今だからこそ、矯正歯科治療に取り組む価値があります。
将来の自分のために、今のうちに健康で美しい歯並びを手に入れましょう。