こんにちは。静岡市葵区呉服町の矯正歯科、ブライフ矯正歯科・院長の平塚です。
当院では、口腔内スキャナーである「iTero Element 5D Plus」 を導入しております。長いので「iTero」と呼ぶことにします。
そもそも、口腔内スキャナーって何？という方は過去ブログをご参照ください。（過去ブログ⇒口腔内スキャナーについて）
今回は、iTeroを用いて治療を行う際に、従来の粘土のような歯型とりと比較しどのようなメリットがあるのかについてお話していきたいと思います。
iTeroを用いて治療を行う主なメリットは５つあります。
①治療の精密・正確さ
②快適さ
③安全性
④早い
⑤その他
①治療の精密・正確さ
iTeroを使用する最大のメリットはこれです。
より良いものを作るには、より精密・正確な印象が重要となってきます。
スキャンデータは、従来最も精密であると言われていたシリコンを使用した型取りよりも精密であることがわかっています。
さらに、３Dスキャンニング画像はデジタルデータのため素材の変形・劣化を気にする必要がありません。
また、術者による差もありません。
②快適さ
従来の精密な歯型とりはとにかく不快でした。
一度経験のある患者さんであればわかりますが、シリコン材による型取りは本当に大変です。
何度も経験したい人は皆無だと思います。
また、嘔吐反射のある患者さんも、スキャンであれば簡単に歯型がとれます。
③安全性
光学スキャンニングはレントゲンとは違い、放射線被曝もなければ型取りの材料を誤嚥することもありません。
お子さんにも安全にご使用いただけます。
④早い
当院での「iTero」の用途はいくつかありますが、その１つにインビザライン用の型取りがあります。
従来のシリコンによる型取りでは、型を取った実物を空輸でアメリカに輸送する必要がありました。
意外とこれに時間がかかっていましたが、「iTero」はデジタルデータのためインターネット経由で一瞬のうちにアメリカに届きます。
結果としてインビザラインが完成するまでの時間が短縮されます。
⑤その他
矯正では、治療開始前には必ず型取りを行い、歯並びの模型を作成します。
患者さんの数が多ければ多いほど、膨大な数の模型を保管することになります。
スキャンであれば、模型がデジタル化されているので、長期保存もできますし模型の歯が欠ける心配もありません。
患者さんが転院する際にもスムーズな模型の受け渡しが可能となります。
また、多くのドクター間で症例共有も可能となります。難症例を共有できれば、治療の質も向上することとなります。
このように、口腔内スキャナーを治療に取り入れることは、今後も多くの可能性を秘めていると言えます。
